ギター・エフェクターの自作、レビュー等の情報発信ブログ

Providenceから新スイッチャー PEC-4Vバッファーと電源が大きく変化しました。

pec-4v-3

本日も”Tone Dive“をご覧いただきありがとうございます。管理人のけーすけ(@effector_guitar)です。

プログラマブルスイッチャーってギタリストのロマンじゃない?僕も一時期めっちゃ欲しいと思った時がありましたよ。ええ、でもなかなか高くて買えないんですよね。

なのでつくろうと自作しようと思ったのですが、結局原価も高くて色々覚えることも多そうで、実際に購入した方が安いのでは?と思って結局自作せずです。

その時にみていたのがProvidenceのプログラマブルスイッチャーでした。というのも、なんかやっぱりケーブルやメーカー自体の印象からクオリティの高さを感じていたのと、プロも利用しているという部分に惹かれました。

Providenceのプログラマブルスイッチャーには8ループを搭載しているPEC-2と、4ループを搭載しているPEC-4がありますが、今回はその4ループ仕様のPEC-4がアップデートしてPEC-4vという名前で新登場しました!

昨日としては大きく変化した部分はないのですが、実際に音の部分で大きく変化が・・・!後は電源の部分ですね。

やっぱりプログラマブルスイッチャーの王道的な存在なので、紹介していきたいと思います。

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PEC-4がバッファーと電源を携えてPEC-4Vに進化!

PEC-4vのVは”VITALIZER”のVです。

Providence の主力商品のバッファー VITALIZERをご存知ですか?以前当ブログでもVITALIZERについてご紹介していますが。かなり力を入れている様子が伺えます。というのも、VITALIZERだけで「VZF-1」「VZW-1」「VFB-1」の3種類が出ているのです。

さらにはギターに内蔵できる「VZ-G1」なんてのも出ていて、そのバッファーの能力によほど自信があるんだろうなぁと感じます。

これが今回は新プログラマブルスイッチャー「PEC-4V」では前回のPEC-4のバッファーに代わって内蔵されています。

後述しますが、もちろん前モデルでもあったようにバッファーを通さないINも利用可能。FUZZや、個人的にはワウなどもバッファーの効果を大きく受けやすいような印象ですので、避けてみるのがいいと思います

Provolt 9の電源も備えている

前回のPEC-4から電源部は大幅にリニューアルしました。いままでは4つのDC出力の合計が220mAまでしか供給できなかったものが、各100mAの合計400mAまで出力できるようになりました。

Provolt 9自体は僕も愛用している、比較的安いくせに独立型でクリーンな音の手助けをする良いパワーサプライです。

参考:providence Provolt9が独立型なのにお手頃価格でおすすめ!

中にはショート・プロテクション回路が内蔵されており、万が一どれか一つの出力がショートしても他の出力には影響は出ないようになっています。また、出力がショート状態から正常な状態に復帰した場合でも、オート・リカバリー機能により自動的にDC出力が復旧できるようになっています。

これProvolt 9と全く同じ説明なのですが、実際に中を見てもどこにその機能があるのかわからなかった・・・笑 何でそのショート・プロテクション機能というのは出来上がっているんでしょうね。僕にはあまりわかりません。そこまでの技術がないので・・・

でもすごいですよね、これがあれば万が一エフェクターが故障してしまっても他のエフェクターには影響がないのですから、他のエフェクターの保険のためにもあって嬉しい機能となっています。

PEC-4Vの特徴をまとめてみた

新登場されたPEC-4Vの特徴をざっとですがまとめてみました。もちろん前回のモデルと重複している部分もあるかとは思いますが、全部まるまるっとご紹介していきます。

VZ IN(バイタライザー・インプット)

以前のBu-INがVZ INという名前に変化しました。

ここで倍多ライザー回路を通すことによって、ギターやベースの微弱信号(ハイインピーダンスの音)を劣化しにくい信号(ローインピーダンスの音)に変化させます。もちろん信号のレベルは変化しません。

じゃあバイタライザーってどんな効果なの?というところですが、そこはやはり動画を参考にしましょう。

これは極端な例ですが、とてもわかりやすい・・・

動画の中でも説明していますが、極端にローファイな音の状況を作りだしてそれにバイタライザーをつけた場合はどうなるのかを実際に弾いています。

もちろん、音には個人的な好みもあるので、ローファイな音が好きという方もいると思います。そんな方のために、バッファーを通さないINPUTももちろん用意されています。

でも改めてみると結構すごいですね。音が高音までバランスよく出るようになっている感じがします。元の音だとピックングを強めにしないと立体感が出なかったのですが、バッファーがあれば問題ないかも。

これはProvidenceが推すだけあるなぁ・・・

IN(インプット)

FUZZなど、バッファーを通した後に接続するとエフェクトのかかり方が変わってしまうエフェクターに対して、元のエフェクトを出したい場合はこちらを利用します。

pec-4v-2

この一番右の部分ですね。ギターから直接さす時に、このINを利用すればバッファーをなしで利用することができます。

もちろん「FUZZの後にバイタライザーをかませたい!」というようなわがままも聞きます。その場合は、独立しているLOOP4のINPUTにギターをつなぎ、SEND,RETURNでFUZZをつないだ後、LOOP4のOUTからVZ INに入力信号を渡します。

こうすることによってFUZZの後にバイタライザーをかませることが可能になりますね。

ちなみにこの方法で色々なつなぎ方を試すことができますが、ワウの後にバッファーをかませるのは僕は好きではないです。なんかワウ独特のエグさが消えるような印象があります・・・でもバイタライザーだけはそれのためのバイタライザーが出ていたような・・・

ちょっと覚えていないですが、実際に試してみて自分の好きなセッティングでつかってみてください。

シリーズ接続ループ

ここは公式の説明を引用します。

ループ1からループ3までは、信号の流れがシリーズ(直列)接続になっています。各ループは、高品位なメカニカル・リレーにより信号をスイッチングします。ループOFF時にはSEND出力がミュートされ、ゲインの高いエフェクターを接続した際に起こりやすかったクロストークによる発振を防ぎます。

引用:http://www.providence.jp/products/audiorouting/pec4v.html

ループ1からループ3までは、ループ4までとは少し性質が違います。下の画像を見てください。

pec-4v-1

ループ1からループ3 まではSEND,RETURNはあるものの、IN,OUTがないですね、これは内部で全部直列になっているから。また、この直列の接続時にもしっかりと気を配っていて、ループOFF時にはSEND側がミュートされるようになっています。

これで複数のエフェクターにまたがってしまうノイズを軽減できるというわけです。

ちなみになんでループ4だけ独立しているんだろう・・・とか以前は思っていたのですが、これにはかなり大きな意味がありました。

それは次に説明します。

セパレート・ループ

こちらもまずは公式の説明を参考にしましょう。

ループ4は完全に独立したループになっています。このループはSENDジャックがN.C.(ノーマリークローズ)タイプのコントロール端子、OUTジャックがN.O.(ノーマリーオープン)タイプのコントロール端子として、アンプのチャンネル切り替え等のコントロール端子として使用できます。

このセパレートループをMUTE用のループに設定したり、A/B OUT切替用に設定するなど多様な接続方法が実現できます。 また3つのシリーズ接続ループでは足りない場合に、セパレート・ループのINジャックとOUTジャックを接続し、4個目のエフェクトループとしても使用できます。

引用:http://www.providence.jp/products/audiorouting/pec4v.html

どうですか!かなりすごいでしょう!・・・と言ってもわからないですよね。笑

ということで接続例を交えて説明します。

pec-4v-4

1つめが、オーソドックスな例です。実際にはこの使い方が多いのではないでしょうか。

2つめはLOOP4をMUTEスイッチとして活用した場合の接続例です。LOOP4のOUTには何も接続されていないので、LOOP4をONにした場合はAMPに送信する信号が無くなります。

この時、LOOP4のSENDはMUTEされるのでノイズとかは問題ありませんね。

3つめの接続例は、PUTジャックをアンプの切り替えスイッチとして利用した場合のものになります。LOOP4のOUTジャックはN.O.(ノーマリーオープン)タイプのコントロール端子として、アンプのチャンネル切り替え等のコントロール端子として使用できるようなので、このような接続ができます。

最後の4つ目は先ほど説明したFUZZをバイタライザーの前に接続するときの接続例ですね。

LOOP4が独立していることによって、こんなに接続例にバラエティが生まれます。この他にも考えれば色々できそうですので、ぜひやってみてください!

ダイレクトアクセスモードとプログラムモード

これはPEC-4からもあった機能なのですが、ダイレクトアクセスモードプログラムモードの切り替えができます。

ダイレクトモードとは、4つのループにつないだ各エフェクターを個別にON OFFするモードで、通常の個別スイッチャーと機能は同じですね。

プログラムモードでは最大4パターン分のエフェクトループを記録して、それに割り当てられたスイッチを踏むことによって各エフェクトループを呼び出す機能です。

プログラムモードの方がプログラマブルスイッチャーの特有さを活かせると思いますね〜

pec-4v-2

 

切り替えはこの画像の左上の「MODE」というボタンを押します。すると

pec-4v-3

この画像でいう右上のLEDが切り替わります。

緑のLEDが光っている時は「DIR」つまりダイレクトアクセスモードがONになり、赤のLEDが光っている時は「PGM」つまりプログラムモードがONになります。

プログラムを記録する時は「STORE」ボタンを押して操作します。やっぱりプログラムモードがプログラマブルスイッチャーの醍醐味ですね〜

VZ THRU(バイタライザー・スルー)

バイタライザー・インプットもしくはインプットから入力された信号が常時ここから出ています。基本的にはチューナーアウトとして利用する場面が多いのではないでしょうか。

チューニングしている時に音を止めたい場合は4ループ目を利用するしかなさそうですね。

ちなみにこの部分はメインの信号のラインからバイタライザー回路を通じてセパレートされているようなので、万が一、チューナーへのケーブルがショート、もしくはチューナーが壊れた場合でもその影響がはメインの信号ラインに及びにくくなっています。

例えば演奏中にチューナーのアダプターが抜けても演奏になんの支障はないよ!ってことですかね。

4系統のDC9V出力/Provolt9

ここは大きく変化した部分ですね。もともとPEC-4でも4系統のDC9V出力はできていたのですが、今回は100mAまで供給することが可能になりました。

各DC出力にはショート・プロテクション回路が内蔵されており、万が一どれか一つの出力がショートしても他の出力には影響がありません。また、出力がショート状態から正常な状態に復帰した場合、オート・リカバリー機能により自動的にDC出力が復旧します。Provolt9の各DC出力はダブル・フィルタリング機能により非常にクリーンな電源供給を行います。クリーンな電源は高品位なサウンドを得るために必要不可欠です。

引用:http://www.providence.jp/products/audiorouting/pec4v.html

とのことです。

僕もProvolt9は愛用しているので、かなり信頼性が高いことはわかります。実際にやっぱりProvolt9にしてから音がクリアになったような印象があります。僕の気のせいかな?笑

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PEC-4Vの仕様とその他所感

さて、ではその仕様やPEC-4Vの所感を述べていきましょう。

とりあえず仕様はこんな感じ。

PEC-4Vの仕様

電源:ACアダプター(PAP-812DCJ)
最大消費電力:8.2W(DC9V最大負荷時)
外形寸法:290(W)x70(D)x32H(前面側)/40H(背面側)mm(突起部含まず)
重量:約780g
付属品:専用ACアダプター(PAP-812DCJ)AC100〜240V(50Hz/60Hz)

物自体はそこまで大きくもないですね。重さはBOSSのエフェクター1.7個分くらい?これもそこまでではない。PEC-2になると8ループになるかわりにかなり重くなるのでボードを組むのも一苦労ですね。

PEC-4Vは4ループか。そこまで多くのエフェクターを組み合わせるわけにはいきませんね。なので、One ControlのWhite loopあたりを同時に利用して複雑なエフェクトループを組むのがおすすめ。

PEC-2だと少し幅を取り過ぎてしまうので、PEC-4Vとの組み合わせでかなり色々ボードの組み替えができるようになると思います。

まとめ:多すぎないエフェクターを整理するのにこの上なくわかりやすいスイッチャー

今本当にいろんなプログラマブルスイッチャーが出ていますよね。本当に価格も安価になってきていると思います。JOYOやマオンだったっけ?格安のプログラマブルスイッチャーや、完全にプロモデルのBOSSやFree The Toneのものだって出ています。それぞれ特徴があっていいのですが、今回のPEC-4Vは結構気にいると思います。今までの王道ですからね〜

PEC-4自体はこう見ると性能はいいものの、機能としてはかなり簡潔なものになっています。だからこそわかりやすくて支持が多いんですよね。プロも使っている理由がわかります。

個人的にはPEC-4とのバッファーの比較をしてみたいなぁ・・・・どれだけバイタライザーに自信を持っているのか、またその自信は確かなものなのかをしっかりと確かめたいです。

あとこれも個人的なことかもしれませんが、PEC-2よりもPEC-4の方が好き。

だって、 PEC-2だと重いし、ボードのスペースをめっちゃとっちゃうし・・・だったらさっき言ったようにPEC-4とwhite loopとかを組み合わせて利用した方が使いこなせるような気がします。

まぁここは個人の好みかもしれませんが、PEC-4の方が人気があるから今回もPEC-4だけアップデートしたんじゃないのかな。

みなさんも、もしプログラマブルスイッチャーを検討しているのであれば、PEC-4Vをオススメします。操作も簡単なのはやっぱりうれしいですよ!

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