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エフェクターの自作に最も使えるエッチングの方法

etching-4

エフェクターを自作するときの基板作成にはユニバーサル基板を使う方法と生基板を使う方法の2種類があります。

回路が複雑に、材料が大量になるほどエッチングというのが非常に便利になってくるので、ここでは最も使えるエッチングの方法をお教えします。

ちなみにエッチングとはwikipediaでこのような説明がされていました。

化学薬品などの腐食作用を利用した塑形ないし表面加工の技法。使用する素材表面の必要部分にのみ防食(防錆)処理を施し、腐食剤によって不要部分を溶解侵食・食刻することで目的形状のものを得る。

まぁ、生基板から回路を作れやってことです。

さて、では詳しく解説していきましょう!

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最も簡単なエッチングの方法

エッチングの前に用意するもの

エッチング液

僕はいつもこのサンハヤトのエッチング液を使っています。

しっかりと処理についてもサポートしてくれている部分が非常に優秀なんですよね。1Lのものもありますが、おそらく初めは200mLで十分かなと思います。

生基板

生基板がないと基板パターンが作れませんね。

ちなみに、素材はガラスか紙フェノールが一般的ですが、エフェクター自作に使うのは紙フェノールのものにしましょう。間違ってもガラスのものにしないように。

後で後悔するのが目に見えています。(だって切れないもん。笑)

レジストペン

基板のパターンを塗るのに便利な代物です。広範囲であればマニキュアで代用できますが、細かい部分はやはりレジストペンが正解でしょう。

僕は先日黒のマッキーを使って大失敗しました。青マッキーならいけるという話も耳にしますが・・・・いや、信頼できないのでレジストペンがおすすめです。笑

1mmのドリル

こいつがあまり売っていません。と思ったらAmazonにありました。

いつも使う六画軸のドリルだと付属品では1.5mmが最低な事が多いので気をつけましょう。ちなみに僕はハンズで購入しました。

※先日折ってしまったので島忠で買い直しました・・・

その他

その他用意してほしいものとしては

  • 軍手
  • 割り箸
  • ZipLock

ジップロックは100円ショップのフリーザーパックなどで代用する事が出来そうですが、出来れば以下のものを用意してください。

100円ショップのフリーザーパックなどでは口がしっかりと閉まらない事が多いので危険です。出来るだけしっかりとしたものを買いましょう。

とりあえず一通り必要なものはご紹介しましたが、当たり前のような工具等は省いておりますのであしからず。

早速エッチングをしてみましょう。

さて、早速基板にレイアウトを転写していきます。転写の方法には以下の3パターンがあります。

  • 手でレイアウトを書く方法
  • Press n Peel Sheetを使った方法
  • FUJIFILMの画彩の紙(通称 ぶどうの紙)を使った方法

今回は手でレイアウトを書く方法をご紹介します。

レイアウトパターン転写をPress n Peel Sheetでしたい方はこちら。

ぶどうの紙でしたい方はこちら

パターン転写の方法は様々ですが、エッチングの方法はこの記事に書いてある方法で統一なので、ぜひお好みの転写法で試してみてください!

 

まずは基板を適当な大きさに切ります。ここは多少大きくても大丈夫ですが、小さいと大変です。基板を切り取る時はやはりカッターがおすすめ。

※すみません、これでも切れるのですがアクリルカッターの方が良かったですね・・・・僕も買い直しました・・・

上記のようなしっかりとしたカッターでないと苦労することになりそうです。

ちなみにカッティングマットも持っておくと便利ですよ。A4サイズで十分です。

そして、基盤の穴を開ける部分にセンターポンチを打っていきます。センタポンチってすごく便利なのですが、基盤にいちいち打つには少し面倒。なので僕はこの時点で1mmのドリルビットで少し穴を開けていきます。(貫通はさせません。)

もし、原寸大の基盤レイアウトがあるなら印刷しましょう。優しい人が配布してくれています。笑

※ちなみに通常ネットで配布されているものの多くは金属面からみたものじゃないので、今回の方法では反転して印刷させなくてはならないので注意!!!

 

 

そして、その印刷した原寸大レイアウトを基盤にセロハンテープかなんかで貼り付け、穴を開ける部分に目印をつけていきます。今回はサウンド・クリエイターのためのエフェクタ製作講座についている基盤レイアウトを使いました。

この本に書いてあるレイアウトはすでに反転したものなので、そのまま利用できます。※逆にぶどうの紙やpress n peel sheetのエッチングだと反転させないといけません。

 

生基盤にセロハンテープなどで貼りつけるとこんな感じ。

etching

なぜかこの画像だけRiot自作の時の画像になっていますが気にしないでください。(写真を撮り忘れました・・・)

そして穴のマークをつけるとこんな感じになります。

etching-2

ここに、レジストペンでレイアウトの線を引いていきます。出来るだけ濃く、ムラがないように塗ってください。また、くっついてはいけない部分と触れないように注意しましょう。

後ほどエッチング液につけると黒く塗っている部分の金属のみがのこりますので、余計な部分が繋がっているとショートする原因となります。もしくっついてしまった場合はカッターでくっついてしまった部分をけずっておきましょう。

いざ、エッチング液につけていきましょう。

さて、レジストペンでしっかりと塗れたでしょうか。塗ると僕はこんな感じになりました。

etching-3

これをエッチング液につけていきます。僕の場合はまずジップロックにぬるま湯を少し入れます。ここは水でも良いのですが、40度くらいのお湯のほうが後ほど反応が早くなります。

そこに1:1の割合でエッチング液を入れていきましょう。こんな感じの色になりましたか?

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本当は原液でやることが多いのですが、エフェクターなんかの基盤の場合は液体ももったいないし、後で処理する時に危ないので水で薄めて使っています。これ、エフェクターギター研究所のおすすめです。笑

さて、そこに基盤を入れておきましょう。

しかし、このまま放置するだけでは何時間もかかってしまいます。ですので、軽くゆすりながら反応をみてください。これゆすらないと反応が進みにくいです。また、ジップロックじゃなくてなんかのトレーとかだと揺すった時に液体がこぼれてしまって危険です。

こんな時にジップロックが便利ですね。

さて、反応が終わったと思ったら用意していた割り箸で液体の中から基盤を取り出しましょう。取り出した基盤はスチールウールで擦るか、アルコールでふき取るとレジストが取れます。

するとこんな感じになりました。

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綺麗に出来上がりましたね!実際慣れてくると15分くらいで一枚の基盤が出来てしまうので、皆さんもおためしください。また、エッチング液の処理の方法は後ほどアップします。

まとめ

エッチングは難しいエフェクターを自作するときには最適ですね。結局一番時間がかかるのは基板に部品をはめ込むところなので、ユニバーサル基板でP to P配線をするとすごく時間がかかってしまいます。

エッチングをするようになってからだいぶエフェクター制作にかける時間が短くてすむようになった気がしますね!

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